みみずく
ガラスや好きなものの話
ガラス! 好きなものは好き
- 2011/12/04 (Sun)
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ガラスが好き、ということでどうして好きなのかをつらつらと。
私は海辺で育ちました。
湾の近くの多々良川の下流、名島ということろです。
そこは潮の満ち引きで干潟になったり大きな川となったりと時間帯によって変わる場所で、川の緑の匂いがするときや、海の塩辛い匂いがするとき、また大きな道路も近くにあったのでアスファルトの焼ける匂いが時々でありました。
ゆらゆら揺れるモーターボートたち。誰か大人のものなので乗りませんでしたが、ボート同士がぶつかるぼこん、という低くて鈍い音が好きでした。
末っ子で生まれた私は幼稚園には通わず、そこでぼーっと船が揺らぐ様子や海鳥が飛ぶ様子、たまに魚が跳ねるのを見て過ごしていた気がします。
たんぽぽとかオシロイバナとか摘んだり、地面に絵を描いたり。
長崎にいるお爺ちゃんは釣りを趣味にしていました。
このおじいちゃんはおっきくって色黒でたばこをスパスパ吸う人で、父も母もおばあちゃんもおじさんも誰も敵わない人で、私ももちろんびびっていました。怒るとめちゃくちゃ怖い。
そんなおじいちゃんが釣りに連れて行ってくれて、船の中の溶けかかった梅練飴をくれる(なぜかいつも梅練飴)のが好きでした。じいちゃんに怒られないし、海の上をぶんぶん走るし。
水も好きで、氷もがりがりするのが好きで、たぶんこれらも海が好きというのにつながっていると思いますし、
ガラスが好き、というのもこの海が好き、というのにつながっていると思います。
ガラスは液体ですからね。
透明なのに屈折していて、冷えているのに温かい。
すごく海とガラスは似ている気がします。
高校生のとき、ぼんやりと「私はたぶんまわりのみんなみたいにどこそこの大学には行かないんだろうなぁ」と思いました。行ける気はしたんですが、なんか違う、と。
で、進路を決めるとき、何が好きで、何なら親にお金を出してもらってまで学びたいのかを真剣に考えました。
うちは三人も兄弟がいて、お金云々のこともあったのでお金は大事。
絵画、陶芸、デザイン、声楽、美術史、建築
いろんなことがしたいと思いましたが、どれも決めきれない。
悩んでいた高校2年生のとき、NHKで偶然ガラス工芸のドキュメンタリーを見ました。
沖縄のガラス職人のおじいさんでした。
琉球ガラスの職人だったのかもしれませんが、私が覚えているのはおじいさんがビール瓶とビールかなにかを混ぜて発砲させたガラスを種の上に巻いて吹いているシーンです。
泡状のガラスが作品にいびつさと、いびつゆえの手作り感を与えていました。
もうしわくちゃで白髪頭のおじいさんの手は赤黒く、いくつものひび割れがありました。
このおじいさんはもう何十年も吹いてきて、この泡ガラスもずーっとずーっと何度も練習していくつもの試作を繰り返してきた技術で、でも後継者がいないからおじいさんが死んだら失われてしまう技術なんだ、
そうナレーションが入ったとき、びっくりしました。
びっくりして、そんなのだめだと思い、でも私がすぐに弟子になれるわけもないし、
でもでも知りたい、ガラスってなんだ?どうやったら知ることができる?作れる?吹ける?
そうして日本を半分に切った西側でガラスを学べる大学を探して、倉敷の大学に行きました。
アル筋ではおバカな大学だとか無名だとか言われていますが、学ぶ意欲があれば24時間開放の作業場でいくらでも作品と向き合える私にとってはすごく良い大学でした。
英語ができる。
有名大学の名前を履歴書に書ける。
ゼミやサークル活動、合コンと花の時間を過ごせる。
そういうのも大事で、武器や経験になると思いますが、そうじゃないものが手に入りました。
誰かに何か言われても、馬鹿にされても構わない、大好きだと大声で叫べるもの、です。
私はまだ何も技術も知識も足りない、クラフトマンと名乗るのもおこがましいくらいのダメダメですが、ガラスが大好きです^^!
というわけで、なにごとも勉強。一日一ミリの成長を目指して、ガラスについてもちょこちょこ書いていきたいと思います。
ガラスが液体だということや、色ガラスについてとか。
ブログのランキングに参加してみました。
私は海辺で育ちました。
湾の近くの多々良川の下流、名島ということろです。
そこは潮の満ち引きで干潟になったり大きな川となったりと時間帯によって変わる場所で、川の緑の匂いがするときや、海の塩辛い匂いがするとき、また大きな道路も近くにあったのでアスファルトの焼ける匂いが時々でありました。
ゆらゆら揺れるモーターボートたち。誰か大人のものなので乗りませんでしたが、ボート同士がぶつかるぼこん、という低くて鈍い音が好きでした。
末っ子で生まれた私は幼稚園には通わず、そこでぼーっと船が揺らぐ様子や海鳥が飛ぶ様子、たまに魚が跳ねるのを見て過ごしていた気がします。
たんぽぽとかオシロイバナとか摘んだり、地面に絵を描いたり。
長崎にいるお爺ちゃんは釣りを趣味にしていました。
このおじいちゃんはおっきくって色黒でたばこをスパスパ吸う人で、父も母もおばあちゃんもおじさんも誰も敵わない人で、私ももちろんびびっていました。怒るとめちゃくちゃ怖い。
そんなおじいちゃんが釣りに連れて行ってくれて、船の中の溶けかかった梅練飴をくれる(なぜかいつも梅練飴)のが好きでした。じいちゃんに怒られないし、海の上をぶんぶん走るし。
水も好きで、氷もがりがりするのが好きで、たぶんこれらも海が好きというのにつながっていると思いますし、
ガラスが好き、というのもこの海が好き、というのにつながっていると思います。
ガラスは液体ですからね。
透明なのに屈折していて、冷えているのに温かい。
すごく海とガラスは似ている気がします。
高校生のとき、ぼんやりと「私はたぶんまわりのみんなみたいにどこそこの大学には行かないんだろうなぁ」と思いました。行ける気はしたんですが、なんか違う、と。
で、進路を決めるとき、何が好きで、何なら親にお金を出してもらってまで学びたいのかを真剣に考えました。
うちは三人も兄弟がいて、お金云々のこともあったのでお金は大事。
絵画、陶芸、デザイン、声楽、美術史、建築
いろんなことがしたいと思いましたが、どれも決めきれない。
悩んでいた高校2年生のとき、NHKで偶然ガラス工芸のドキュメンタリーを見ました。
沖縄のガラス職人のおじいさんでした。
琉球ガラスの職人だったのかもしれませんが、私が覚えているのはおじいさんがビール瓶とビールかなにかを混ぜて発砲させたガラスを種の上に巻いて吹いているシーンです。
泡状のガラスが作品にいびつさと、いびつゆえの手作り感を与えていました。
もうしわくちゃで白髪頭のおじいさんの手は赤黒く、いくつものひび割れがありました。
このおじいさんはもう何十年も吹いてきて、この泡ガラスもずーっとずーっと何度も練習していくつもの試作を繰り返してきた技術で、でも後継者がいないからおじいさんが死んだら失われてしまう技術なんだ、
そうナレーションが入ったとき、びっくりしました。
びっくりして、そんなのだめだと思い、でも私がすぐに弟子になれるわけもないし、
でもでも知りたい、ガラスってなんだ?どうやったら知ることができる?作れる?吹ける?
そうして日本を半分に切った西側でガラスを学べる大学を探して、倉敷の大学に行きました。
アル筋ではおバカな大学だとか無名だとか言われていますが、学ぶ意欲があれば24時間開放の作業場でいくらでも作品と向き合える私にとってはすごく良い大学でした。
英語ができる。
有名大学の名前を履歴書に書ける。
ゼミやサークル活動、合コンと花の時間を過ごせる。
そういうのも大事で、武器や経験になると思いますが、そうじゃないものが手に入りました。
誰かに何か言われても、馬鹿にされても構わない、大好きだと大声で叫べるもの、です。
私はまだ何も技術も知識も足りない、クラフトマンと名乗るのもおこがましいくらいのダメダメですが、ガラスが大好きです^^!
というわけで、なにごとも勉強。一日一ミリの成長を目指して、ガラスについてもちょこちょこ書いていきたいと思います。
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無限きのこ
プロフィール
HN:
なつ
年齢:
37
性別:
非公開
誕生日:
1986/12/15
職業:
クラフトマン&グラフィックデザイナー
趣味:
ふらふら
自己紹介:
日本のあちこちをふらふらしているチョコと布団が大好きな海辺出身。
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