みみずく
ガラスや好きなものの話
公開は明日まで!アールヌーボー展に行ってきました
- 2016/03/26 (Sat)
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アールヌーボーといえば絵画だけではなく、工芸・建築、さらにはポスターやチラシといった商業媒体にまで影響のあるジャンル。
時代としては1900年前後から始まって約30年間くらいでしょうか?
大きな戦争はなく(戦争の気配はビンビンする)、人が人とは何か・芸術とは何かとか色んなことを考えて突き詰めてこねくり回してうにゃうにゃ煮詰めたのがアールヌーボー。
それまで一世風靡していたイギリスの産業革命に始まる、いわゆる工業製品を否定し、手作業による細かく優美で生命感のある様式です。
まあアールヌーボーの中心地はフランス・パリなので、生まれるべくして生まれたジャンルかも(フランスはイギリスアレルギー)
花や植物、虫、魚、きのこ、女性などの曲線がよく作品に取り入れられています。
有名どころではエミール・ガレ、ドーム兄弟でしょうか、重みのある色調のガラス作品が多いです。工芸品としては蝶以外の虫…たとえばトンボや、魚などが作品に取り入れられ始めた、ある意味ニッチな時代ですね。
まあ買うのは富豪や貴族などのお金もちたちなので、他の誰も持っていないものを欲しがる傾向にある彼らを満足させるため、自然とニッチな方向へなったのは仕方ないかも?
基本的に少数ロット、そしてオーダーメイド。
ジャポニズムを取り入れたのもこのころです。
透明でシンプルなガラスが好きな私としてはあまり好きなガラスの時代ではないのですが、自分の好きなものばかりを見ていると視野が狭くなるので勉強と思って行ってきました。
作品の展示数はけっこう多く、これだけのガラス工芸品を一度に見るには専門の美術館に行かないといけないかも。
装飾用、そしてコレクション用のガラス機器で様々な技法(多かったのはグラヴィール)を見ることができます。
珍しかったのは耀変グラスがあったことですね、一点だけでしたが、照明を落とした暗室に展示されていました。
マーブル・グラスって言ったほうが聞いたことあるかも?
光の当て具合によって色が変わって見えるガラスです。
アレキサンドガラス(アレキ効果)と違うのは銀イオンの反応によって起きる耀変であり、普通に見ると褐色、光を透かして見るとルビーっぽい赤に見えます。
ちなみにアレキ効果は蛍光灯の下で見ると青みがかった色に、自然光の下でみるとピンクっぽい紫に見える効果です。
(蛍光灯と自然光では含まれる光の帯が違うので、色が変わって見える)
ちょっと高級な百貨店やガラス食器店、大きな雑貨屋さんなどで取り扱っていると思います。
色とはなんぞや?となると話が長くなるので詳しくはウェブなり色彩学なりの本をご覧くださいませ★
見た後は「おなかいっぱい」になります。
さすがアールヌーボー、濃厚です。
食べ物で例えるなら、フルーツ系のトリュフ→チョコレートムース→ガトーショコラ→ザッハトルテ、ってかんじ。
飲み物はホットチョコレートか?
http://museum.city.fukuoka.jp/exhibition/tokubetsu.html
展示は明日まで!よかったら行ってみてください。
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無限きのこ
プロフィール
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37
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非公開
誕生日:
1986/12/15
職業:
クラフトマン&グラフィックデザイナー
趣味:
ふらふら
自己紹介:
日本のあちこちをふらふらしているチョコと布団が大好きな海辺出身。
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