みみずく

まず、なぜあの発言が出たのか？
山本氏が不満に思っているのは、文化財を観光のネタにしたいのに、学芸員が邪魔をするってとこ。

どこの地方にもお寺なり土着の信仰や風習があるのが日本なので、地方創生としてはこれを利用したいわけですね。

反対に学芸員としては、ヘタに人を入れて破損されちゃ困るわけです。
中には千年単位で連綿と受け継いできたモノもあったり、保護の面から簡単に展示できないモノもあったりするので、いくら国からの提案があったとしても右に倣えでオッケー！って言えないですわな。
このあたりは両方のセッションが悪かったのかも。


氏が憤った背景としては、日本が観光大国として各所・各制度の整備を行っていることが挙げられると思います。

日本は現時点で長期的に生産できる資源が少ないので、形ないもの…概念やイメージといったものでブランド化するしかないというのは分かります。
日本製の家電や車はスゴイ！日本文化は華やか！サブカルチャーは面白い！忍者、芸者、侍…そういう歴史や技術力、日本人の性質などを売りにするってことですね。

イメージを具体化するのに有効なのは、目に見えるもの、さらにいえば体感できるものなので、文化財を利用っていうのはアイディアの一つとしては挙げられるでしょう。
京都で舞妓体験すると、古き良き日本文化に触れた気になるでしょ？あれと一緒です。


なんで「がん」って言ったのかはちょっと分からない。
資格を有している人はわりと多いし、年々増えているからかな？
文化財に関わる人材（細胞）だけれど、文句ばっかり言って（異常分裂）肉体（国）を困らせるから？
「今後の展開や各組織への対応への考慮、協力体制など、この件に対しては精力的に努めていきます」とかじゃダメだったのかな？

ムカッと来てつい発言しちゃったんでしょうけれど…




まあ、許しませんよ。




つい言っちゃうってことは、内心そう思っているってこと。
失言だ撤回だなんだって言っても、たぶんこの手の人の意識や認識なんて早々変わらないんで、いっそこれは学芸員の社会的地位＆認識向上のチャンスだと思った方がいいかな。
各報道が「そもそも学芸とは？」って特集してくれることを期待します。

もともと海外での学芸員に比べて日本における学芸員って扱い低いしね。
専門職よ？
研究職よ？
国家認定の資格よ？

詳しくは文科省へ
http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/gakugei/main14_a1.htm
「学芸員について」

ただの政治家では触れることの許されない物品に触れることが許されているのが、学芸員ですよ。
先人たちの受け継いだ記録や技術、思い、歴史あれこれのつまった文化財をそのまま維持して次世代に同じように引き継がせるお仕事のプロ、すごいでしょ？かっこいいでしょ？

国の要素ともいえる文化の財産の保護・研究・継承・広報に従事する人に対して、「がん」ってどういうことよ。
がんって変異した細胞のことなんですが、それって学芸員は正常な働きをしない＝国からのオーダーに応えない職種って言っていますか？
「一掃する」って具体的にどうするつもりなんでしょうか、大英博物館とは状況も経営も管理も違うんですけれど。


んでもって「お茶もできないし」ってなに？


茶ぁくらい喫茶店でもカフェでもその手のお店で飲めばいいんじゃない？
日本はさ、本当に恵まれていることに飲食への安全バーめっちゃ高いからさ、安全でおいしい、個性の光っているお店いっぱいあるよ。
わざわざ飲食に適していない場所で飲まなくてもさいいじゃん。
文化財で飲むお茶の付加価値って、文化財保護よりも重視すべきことなのかな。
それは本当にニーズに応えた提案なの？



おそらく山本氏の暴言は今週末には世間に忘れ去られてしまうかと思いますが、
忘備録がてらブログに綴っておきます。
あああこんな人が福岡から出馬しているなんて…。
福岡10区な、覚えとくわ。














ブログのランキングに参加してみました！
よかったらクリックしてやってください


人気ブログランキングへ
手作り市場あ～てぃすと
素敵なハンドメイドサーチのランキング参加中